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西の関と私

第13回

【酒造り唄】

“新酒出る出る、樋の口甕(がめ)に、出たる新酒は日本一”
“この家(や)座敷は、目出度い座敷、鶴と亀とが舞い遊ぶ”

これは国東の酒造りの唄の一節である。今の仕込みでは歌うこともなくなっているが、私が子供の頃は酒蔵の中から櫂(かい)を入れる歌と音が朝夕聞かれたものである。

造り酒屋にとって、米の刈入れがすんだ10月頃から3月までの半年間が、年間で一番忙しい酒造りの季節である。杜氏や蔵人の気持ちは24時間体制となる。最初の米を洗ってから50数日で、その年には最初の新酒が搾り出される。その瞬間は生まれてくる子供を待つ心境にも等しいと思う。日本一の新酒が生まれるのを待つ期待感そのものである。

目出度い唄から、つらい唄、ひわいな唄等数々歌い込まれて、酒造りの冬の日々が進行していったのである。

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