西の関ができるまで 酒造りについて
はじめに
精米・洗米・蒸し・麹・酒母・本仕込み・搾り・唎酒・貯蔵・唎酒・ビン詰・出荷までどれも重要な工程です。
西の関では基本に忠実にひとつの作業・ひとつの工程を正確に、丁寧に、連けいしていくことが長年にわたり変わらない旨い酒を作ることへ繋がると考えています。
年々変化する気候や年ごとに微妙に変わる原料米の性質等、仕込み以外の要因が一定することはありませんが杜氏をはじめとした蔵人全員で積み重ねた経験と勘で克服しています。
お客様に喜んで満足していただける酒造り、そして九州の食文化にかなった旨い酒を将来に向かい作り続けて参ります。
精米・洗米
酒造りの原料米は水稲うるち米です。約450トンの玄米を使用し、約6割が大分県内でとれるいわゆる地米、おもにヒノヒカリ、残りは福岡、広島、兵庫等の酒造好適米、八反錦、山田錦等です。精米によって約70%から35%にまで磨きますが、1200kgを35%まで精米する場合、60時間もの長い時間が必要です。一般に、食卓にご飯として登場する米の精米歩合いは90%ほどだと言われています。
釜場
この工程では米をよく洗って水に浸し、水切りをします。昔ながらの木製の甑(こしき)という大きなセイロを使って蒸しあげます。
蒸す米の量は一釜750kgで、仕込みのピーク時には一日に3トンから4トンの米が蒸しあげられます。
麹室
蒸米に黄麹菌を植えて麹を造ります。麹は酒母、もろみにいれることで米の澱粉を糖化していく役割を果たします。製麹期間2日。蓋麹、箱麹、床麹。
酒母場
酒母は蒸米、水、麹に酵母を加えたもので、もろみの発酵を促す酵母を大量に培養したものです。日本酒造りには、良い酵母が大量に必要ですから、文字通り「酒の母」といえます。
仕込蔵
日本酒造りの特徴である三段仕込がおこなわれます。一日目は初添え。翌日は仕込みはお休み。酵母はゆっくりと増えていき、これを踊りといいます。三日目に中添えをし、四日目に留添えをして仕込みは終わり、約20日間で搾りをします。
槽場
20日ほどかけて発酵を終えたもろみは、圧搾機で搾られ酒と酒粕に分けられます。(搾り機=槽<ふね>、搾り落ちている口=槽口、搾り始めの白濁した酒=荒走り、搾った酒を採る甕=垂れ甕<たれがめ>)
その後の過程
上槽-おり引き-ろ過-調合-火入れ殺菌-原酒貯蔵-調合ろ過-割り水-火入れ殺菌-瓶詰め、を経て出荷します。